●社長賞とは●
経営方針・重点取組事項である「既存事業の深化」「新たな社会価値の創造」「働き方改革」それぞれの領域において、顕著な成果を挙げた取組みを「担当役員賞」として表彰します。「担当役員賞」を受賞した好取組みのうち、著しく顕著な成果を挙げた好取組みを「社長賞」として表彰しています。
●受賞者●
【東京センター部 専門業務サポート室】
亀井さん、遠藤さん、山下さん、田口さん、畑本さん
梅本さん、嶋崎さん、山田さん、廣瀬さん、樫本さん
【総合企画部 経理財務室】
番場さん、清水さん、野村さん、山口さん
【IT企画部】
瀧さん、高橋さん、宮内さん、高原さん、本長谷さん
※受賞当時の部署名、メンバーです。
(田口さん)
ありがとうございます。社長賞をいただけて、大変光栄です。取り組んでいた当時は、案件が多く時間に追われていたので、まさか賞をいただけるとは思っていませんでした。みんなで相談し合いながら取り組んできたことが、社長賞につながって、とても嬉しいです。
(廣瀬さん)私も純粋に嬉しかったです!当時は、異動してきて4か月ほどで繁忙になってしまったので、業務についていくだけで精一杯でしたが、管理者や先輩たちと協力し合ったことが、今回の受賞につながったと思っています。
入院パスポートはどのようなサービスなのですか?
PRAは入院パスポートの保険金支払いを支援する事務手続きを担っています。入院パスポートとは、デジタルを活用した入院時の保険サービスで、保険会社からスピーディーに保険金が支払われるのが特徴です。今までの保険のお申込みは、基本的にご郵送でのやり取りでしたので、保険会社からのお支払いまでに数日を要していましたが、デジタルを活用することで、サイト上でのお申し込みの受付ができるので、支払いが原則24時間以内にできるようになりました。最短30分でのお支払いも可能です。
ありがとうございます。それでは取組みの内容を教えてください。
入院パスポートは、入院に関わる費用やお困りごとを解消する保険ですが、新型コロナウイルス感染症で自宅やホテル療養(みなし入院)された方も保険金請求の対象(※)でした。2022年度は新型コロナウイルスの感染者数がかつてないスピードで急速に増加したため、案件数も何倍にもなり、通常とは違う専用の事務手続きのフローを構築しました。メンバー一丸となって取り組んだので、業務を効率良く遂行することができました。
※現在は保険金請求の対象外。詳しくはこちら(←クリック)
今回の取組みに至ったきっかけ、経緯を教えてください。
当時は、感染者数が増加していたので、案件に追われる毎日でした。メンバーも疲弊していましたし、残業も増えていました。それがきっかけで生産性や品質を落とさず、残業を徐々に減らしていくために、何かできることがあるのではないかとメンバーと相談し合って取組みをはじめました。
過酷な状況だったんですね。
感染者数も一度増えるとしばらくは高止まりが続いていましたし、ご療養中にご請求いただくお客さま、ご療養終了後にご請求いただくお客さま、様々な状況のお客さまがいらっしゃいましたので、しばらく案件数が落ち着くことはありませんでした。同時にお問い合わせの電話も増えたので、極力お客さまをお待たせしないよう努めていましたし、保険会社が誤った金額を支払わないように、お客さまとのやりとりもいつもよりプレッシャーがありましたね。
スピードを求められる中で、同時に別の対応もしているとは想像しただけでも忙しいですね。そんな中、30分以内のお支払いは難しそうですが……?
そうですね。ただ、場合によっては、療養中に必要なものを購入しなければならないお客さまもいらっしゃるので、早く保険会社からのお支払いまでつなげたいという気持ちで対応しています。
心の通った良いサービスですね。
どのような成果を感じましたか?
現場の負担をいかに減らし、メンバーの残業を減らせるかというのが、私が一番に思ったことだったので、色々とチャレンジしながら取り組むことで、目に見えて改善されていったことは良かったと思っています。
手探りではありましたけど、管理者によって、今までの作業工程の中で、可能な部分は簡略化できたので、業務のスピードが上がりましたし、結果的に、保険会社からお客さまへスピーディーに保険金を届けることにつながったので、取り組んで良かったと思います。
みなさんの負担が減っただけではなくスピードも上がったのは素晴らしい成果ですね。取組み中に苦労したことやエピソードがあれば教えてください。
私たちが効率化を目指していく中、国や地方公共団体によって新型コロナウイルス感染症の方針が、繰り返し更新されるので、その都度、落としどころを見つけるのは大変でした。
通常は入院時の領収書が必要なのですが、新型コロナウイルス感染症においては、領収書が発行されないため、自治体から発行される陽性診断の書類を申請いただく形をとっていました。ただ、発行までに数か月かかったり、自治体によっては、発行しない方針に変わることもあったので、案件が多い中での管理は大変でした。
今後チャレンジしたいことはありますか?
新型コロナウイルス感染症に関する請求は落ち着いたのですが、サービスとしては、ご病気で入院されるお客さまにとって、優しい、心地良い保険であり続けたいです。そのためには、お客さまにより満足いただけるように、高い向上心をもって、PRAが担うサービスの精度を上げていきたいと思っています。
私も、スピード感をもって、より満足いただける商品にしていきたいですし、専業サだけがPRAで医療保険の支払い支援業務を扱っている部署なので、今後は、室としても拡大していければいいなと思っています。また新しい取組みが始まったら積極的にチャレンジしていきたいです!
【総合企画部経理財務室】DX化でペーパーレスを実現!
社長賞受賞おめでとうございます!
(清水さん)経理のDX化としては、まだ序章が終わった時点なのですが、取組みが評価されたことは、嬉しく思っています。ほかの部署の方々にも、ご協力いただきましたので、本当にみなさまには感謝の気持ちです。ありがとうございました!
(山口さん)2022年の4月にキャリアチャレンジで鹿児島から経理財務室に異動してきてすぐにこの取組みがはじまったので、少し戸惑いもありましたが、新しい取組みに参加することができて、そして社長賞までいただき、とても嬉しいです。ありがとうございます!
今回の取組みの内容を教えてください。
DX化の強化を図り、経理業務のデータ化、請求書発行事務や社員経費精算の効率化に取り組みました。
今回の取組みに至ったきっかけ、経緯を教えてください。
もともと2022年度の経理財務室の経営課題という形で、全社収支管理マインドの醸成と最適な全社経理処理体制の構築というのがありました。最適な経理処理の体制にはDX化が必要なのではということで、そこが発端となりました。
具体的には、5つの取組みを重点的に行いました。
①経費精算システムの電子帳簿保存法に適した形での利用拡大。
②法人向けの通販サービスを導入し、支払いコストを最適化したり、経費申請の漏れを防ぐこと。
③法人カードの利用を促進して、同じように申請漏れを防いだり、事務作業の効率化を図ること。
④請求書発行システムを導入し、請求データから会計システムにデータ連携できるようにし、作業のペーパーレス化を図ること。こちらは、担当役員賞も受賞しました!
最後に、⑤予算データと会計データの連携を強化し、予算と実績の管理、経費の遅延等を確認できるようにしました。
すべての取組みが完了するまでにどのくらいの期間がかかったのですか?
1年3か月ほどですね。考えてみると長い期間の取組みでした。
経理としては、嬉しい効果がありました。今までは、各部署で作成した伝票を経理に提出する流れでしたが、ペーパーレス化によって、データ上で提出されるようになったので、時間も短縮しましたし、提出漏れや支払いの遅延も少なくなりました。
法人カードの使用についても、経費システムに自動で連携できるカード会社に統一したことで、伝票に手入力していたときに比べると金額の誤りが減少しました。正確な金額がカード会社から連携されるので、チェック作業の効率も上がり、未精算や誤使用についても一目で分かるようになりました。
効率が上がっただけではなく、ミスの減少にもつながったのですね。
取組み中に苦労したことやエピソードがありましたら教えてください。
今、お話にあった法人カードの自動連携を開始するに当たり、初期設定が必要なのですが、設定ミスに気付けずに悩んだり、システム不具合が起きたりして大変でした。あと、取引先に請求をする場合もデータを会計システムに自動連携するようになったので、作業工程が軽減されると想定していたのですが、なかなかそうはいかず、新たな問題も発生して、解決するのに苦労しました。
申請をする社員のみなさんにとっては、正確で速やかな支払いのために専用の番号の入力をしてもらったり、内容によって請求書や領収書の添付をする際にひと手間増えたりと、申し訳ない気持ちもありました。でも、みなさんが協力的でしたので、とても感謝しています!
開始当初は社員のみなさんからの問い合わせもありましたか?
最初の頃はたくさんありました!今は、みなさん慣れてきたようですけど、ご苦労をおかけしています(笑)。
実は、私たちは経費精算することがあまりないんですよね。出張するような部署ではないので(笑)。
みなさんからは取り組んで良かったとの声も届いています。以前実施したアンケートでもペーパーレス化を望む方が多かったので、実行できて良かったと思っています。
経理の業務の中では、まだアナログな作業がかなり残っているので、今回を第一歩にして、経理自体のDX化を進めていきたいと思っています。
そうなんですよね。みなさんにデータで申請いただいているのに、経理では紙に印刷して手入力している作業もまだあるので、そういった作業もデータ化していきたいです。
DX化の強化が進めばさらに業務の効率が上がりますね。今後が楽しみです!
【IT企画部】長期間の大規模な基盤更改プロジェクト
(瀧さん)
ありがとうございます。私たちが挑んだ大規模な取組みについて、ご説明させてください。
私が入社した2019年にPRAのITの調査を行い、課題と改善点を当時の上長に報告し、そこから構想がはじまりました。そもそもデータセンターが東京に1拠点しかなかったので、例えば何らかの災害が発生し、データセンターが稼働しなくなってしまったら、システムが復活するまでの期間は業務の継続ができないというリスクを抱えていました。まずはBCP対策を図るためにもデータセンターの拠点を2か所に増やしました。
ネットワークの基盤として、東京、秋田、鹿児島の3拠点とデータセンターをつなぐこと、そしてサーバーやサイバー(インターネット上のセキュリティーを保つシステム)など全てをクラウドに移行するプロジェクトを3年半かけて取組みました。
もともと期間は決めていたのですか?
決めていませんでしたが、これだけのことを同時にやっていくには、順序立てる必要がありました。順序立てても簡単にはいかないですし、承認申請などもあるので、それくらいの期間はかかってしまいますね。
受賞に相応しい大規模な取組みでしたね!改めておめでとうございます!
受賞者には入っていませんが、取組みの成功には、私たちにとって大きな存在の方々がいます。私たちが代表で受賞しましたが、一緒に受賞したと思っています。
(宮内さん)今回の取組みは、BCP対策や業務継続を保てることには、とても意味のあることですが、お客さまへのメリットや会社に直接利益をもたらす作業ではなかったので、そこに対して評価をいただけたのは、ありがたいですね。
(高橋さん)目に見えて何か変わったとか、新しいことができるようになったわけではない作業でしたので、受賞をいただけたのは、取組みに対して評価をいただけたのかなと思っています。
どのような成果がありましたか?
難しいですね(笑)。目に見える形での成果はないんですよね。障害が発生してはじめて成果が見えるわけです。例えば、災害などが発生してメインのデータセンターの稼働がとまっても自動的に、別のデータセンターに切り換わるので、みなさんは何も知らずに業務を継続できるんです。その状況になってはじめて成果が見えます。なので、今のところ成果は見えていないですね。
障害は発生しないほうがいいですけど、PRAのみなさんが普段と変わらず業務を行えるのも、今回のような取組みに支えられているのですね。
システムのリリース時にそこに付随する障害は発生しなかったので、この規模のシステムリリースとしては、かなり珍しいのではないかと思います。さらに現在に至っても、リリースに起因する障害は発生していないので、そこは大きな成果だと感じています。
取組みをする中で、今まで整理できていなかった部分に対して整理することができましたし、良かったと思っています。
取組み中のエピソードがあれば教えてください。
クラウドに全部移行したので、正常に動くかなという心配はありましたね。この取組みを行うにはいくつかの方法があるのですが、私たちはデータセンターからクラウドサービスプラットフォームに直接つながる方法で行い、障害に備えて冗長化したり、ネットワークをどうつなごうかと考えたり、とにかく成功させるために考えましたね。不安はありましたけど、進んだら止まれないので(笑)。
PRA以外にも10社以上の会社と協力し合っての取組みでしたので、コミュニケーションでは不安がありましたね。コロナ禍の作業だったので、Webやチャットでのミーティングをもはじめてでしたし、関わる人も多かったので成り立つのか不安でしたけど、実際は問題なくコミュニケーションは取れました。でも、多くの方とお話してきましたけど、どなたとも対面ではお会いしたことがなかったです(笑)。
関わる会社や人が多かったので、何をするにも調整しながら進める必要があり、大変でしたね。
今後チャレンジしてみたいことはありますか?
今回のクラウドサービスプラットフォームについて、私自身まったく知識がなかったので、一緒に取組んだ協力会社の方に助けてもらうこともありました。個人としてももちろんですけど、社内での知識の底上げを強化し、自分たちの力でできるようにしたいです。
かなりハードルが高いチャレンジをやっと終わらせたところなので、さらにチャレンジとなると……。
現在PRAのみなさんが使用しているシステムツールをより良いものにし、業務の効率化につながるように構想を立てているので、今後の大きなチャレンジになるかと思います。
私も同じように考えています。少し漠然としていますが、社内で使用しているツールを今よりもっと使いやすいものにまとめていければと思っています。
今回、取材させていただき、どの取組みもお客さまや働く仲間のためというみなさんの思いが伝わってきました。一人ひとりの思いがチームの大きな力になり、成果をもたらしたのではないでしょうか。
そして、これで終わりではなく、更なる進化を目指しているみなさんの姿勢に感動しました!今後の取組みにも注目ですね!!
取材・文/藤井(ビジネス開発部)
撮影/田口、廣瀬(ともにBPOセンター部)、大迫(総合企画部)